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3月31日(土)雨時々雪 「一触触発/四人囃子」

 プログレっていうのは日本ではなかなか表舞台には出てこないですよね。まぁ、このアルバムがそんなに表舞台に出ているかというと、まったくそんなことはないのですが^_^;。私でも知っているということで。
 ジャケットからしてELPのタルカスを思わせるような怪しいナマケモノ。そして、そのサウンドはピンンクフロイドの叙情性、YESのフクザツさを兼ね備えた実にプログレらしいプログレです。特に森園勝敏のギターはデイブ・ギルモアらしい音色、フレーズでまさにプログレの王道を行くようなプレイです。
 やはり歌詞が、そう、なんというか、ギリギリ。ここがいちばんプログレなのかも。

3月23日(金)はれ 「NIAGARA TRIANGLE VOL.2」

 たまたま発売されていた雑誌「レコード・コレクターズ」で大滝詠一のインタビューが載っていた。実に興味深いもので思わず購入してしまった。その中で、今回紹介する「VOL.2」もリマスター盤を作る準備をしているという発言があった。実は私が持っているCDは本来であれば一曲目に収められていた「A面で恋をして」がカットされているバージョンなのである。リマスター盤を心待ちにしたい。
 さて、このVOL.2は佐野元春、杉真理という二人の若手と大滝詠一が作った実にポップ名アルバムである。それぞれが持ち味を如何無く発揮していると思う。特に、大滝詠一は大ヒットアルバムを作った後で余裕すら感じさせる完成されたサウンドを聞かせてくれる。というか、今回読んだインタビューで初めて知ったのであるが、「A LONG〜」はこれが最後と思って作った作品で本人自信も満足した出来であったとのことで、そこで完成されてしまっていたのである。どんな思いでこのアルバムを作ったのでしょうか。
 佐野元春はそこそこ売れていたので耳にしたことはあったのであるが、杉真理は初めて聞いた。初期のビートルズを感じさせる曲調、アレンジにこんな人もいるんだとますます日本の音楽にのめりこむきっかけになった一枚である。

3月22日(木)はれ 「A LONG VACATION/大滝詠一」

 このコラムで初めての2回目の登場のアルバムである。というか、発表20周年を記念して発売されたリマスター盤なので正しくは別物かもしれない。ボーナストラックもインストアルバムを収めてしまうといった豪華さ。もちろん、私が所持している以前のバージョンとは違って曲目も完全収録である。詳しいリマスターの様子はザウンド&レコーディングマガジンに譲るが、こちらと合わせて聞くと楽しさも倍増である。なにより、大滝詠一のこだわりがひしひしと伝わってくる。この調子だと他のアルバムもリマスターで発売されて、ますます新しいアルバムが遠ざかっていくような気もする。けど、20年経って聞いてもこのアルバムの素晴らしさはジャケットと同様色あせていない。
3月13日(火)はれ 「PERL PIERCE/松任谷由実」

 ついつい懐かしんでしまうか、個人的に井はYuming最も音楽的にのっていた時期のアルバムであると感じている。最近のYumingの不調というのは、やはり時代が必要としていなからだと思う。この頃の曲はどれもがその時代の、特にYumingを聞く世代の人の生活、気持ちetcを見事に表現し、そして受け入れられていたのだと思う。もちろん、メロディについても洋楽をベースにしたカッコヨサを感じさせるものであった。
 このアルバムからはいわゆるヒット曲というのは生まれていない。しかしアルバム全体にはずれが無く、あたかもひとつの物語としてできているようなそんなアルバムだと思う。大手町にあたりに勤めるOLの脳裏をふとよぎるような、そんなアルバムかなと自分自信が大手町に通勤していたときに感じたものである。特に「ランチタイムが終わる頃」なんてそう。今、大手町に勤めているあなたはどう?
 改めて聞きなおして、この頃のサウンドが一番だなと感じる。やはり、生演奏がいいです。シンセや打ち込みではなく、弾き手が感じられる音楽が。

3月12日(月)くもり 「PAT METHENY GROUP/PAT METHENY GROUP」

 そろそろ春ということで、春を感じさせるアルバムである。というか、これを初めて聞いたころ、個人的にも春真っ盛りであった(懐爆)
 ああ、こんなギターもあるのかというパットの浮遊感のあるギターが他のメンバーと絶妙に絡みます。特にライル・メイズのピアノ、マーク・イーガンのベースはぱっとのギターを邪魔することなく存在感を出しています。「PHASE DANCE」のイントロはとても印象的です。

3月11日(日)はれ 「The Age of Plastic/BUGGLES」

 あのピアノのイントロを聞くだけでなんともいえない気持ちになる「ラジオスターの悲劇」を収録したバグルスのデビューアルバムである。後にYesに揃って加入することになるトレバー・ホーンとジェフ・ダウンズのユニットであるバグルスは、このアルバムでキーボード、SEなどを駆使したロックを聞かせてくれる。のちにプロデューサーとしても誠光を収めるトレバーの才能の片鱗をうかがわせるものである。
 ジェフはエイジアのメンバーとしてその名を知らしめていると思う。来日公演の際、「ラジオスターの悲劇」をピアノソロで聞かせてくれたのも懐かしい思い出である。
 プログレで用いられていたテクニックをポップスに取り入れて新しい音を作る、そんな時代の象徴であったように思う。それだけに「ラジオスターの悲劇」は時代を代表する名曲であろう。

3月10日(土)はれ 「Wheels of Fire/CREAM」

 「クリームの素晴らしき世界」と邦題のついたこの2枚組あるばむ、いったいどこから...と思うところもあるが、ある意味このアルバムの特徴をよく表しているようにも思う。
 どちらかといえば、2枚目に収められているライブのような3人のインプロビゼーション等が目立っているように感じられるが、むしろ1枚目のスタジオ録音編のように練られたものがあったからこそクリームはこれだけのグループとして認知されたのであると思う。クラプトンの長いキャリアの中で、この頃が一番音楽に見も心も捧げていたのではないあk、と思わずにはいられない。

3月9日(金)はれ 「801 LIVE/801」

 ロキシーミュージックのギタリストであるフィル・マンザネラが中心となって結成されたユニットで、ブライアン・イーノ、サイモン・フィリップス達が名を連ねている。曲調はサイケ+ジャズ+プログレといった感じで時に難解に、時にハードにk迫ってくる。中でもビートルズの「Tomorrow Never Knows(801はTNKと略していた。かっちょいい)」はまさにこのグループをあらわしていたように思う。
 それにしても、こうしたカバーを聞く度にビートルズのすごさを感じてしまうのは私だけでしょうか?

3月6日(火)はれ 「風の街/小田和正」

フライング購入したJRAのCMにも使われているニュー・シングル。それにしても、相変わらず「風」ですか(爆)。
 ライブの時には前半の語りのところとコーラスによる主旋律のバランスが今1歩でなんだかなぁと思いましたが、こうして録音されたものを聞いてみると前半と後半でメリハリがついて良かったように思います。
 さて、カップリングですが相変わらずLOOKING BACKシリーズの「夏の別れ」。なんだかオフコースの時とあまりかわらないじゃんって気がするのは私だけでしょうか。アノ頃のオフコースはすでにグループではなかったんだなと感じさせたちょっと寂しい一曲でした。

3月5日(月)はれ 「Ah Via Musicom/Eric Johnson」

 普通に音楽を聴いているだけではめぐり合えない、そんなアーティストはたくさん入ると思う。自分自身、ギターという楽器を触れていなければこんなにもあちこちに手を伸ばすことはなかっただろう。このアルバムもそんな一枚である。
 どちらかといえばチャートを賑わすタイプではなく、ミュージシャンズ・ミュージシャンといったタイプでいろんな人のインタビューで名前が挙がっているように思う。ジミヘンをポップに、そしてモダンにしたタイプでサウンドは思っていたよりエフェクティブ。アーミングもけっこう多用している。音楽のスタイルをロック、ブルース、カントリーまで多種多様。ギタリストがやりたいことをみんなやったという感じである。もちろん歌っている。ある意味、ギタリスト達が作りたがるアルバムの典型的な例かもしれない。

3月1日(木)雨 「MOMENT/THE SQUARE」

THE SQUAREの2日限りの再結成ライブを丸ごと納めたライブである。メンバーも全盛期のメンバーをそろえているように思う。じつは、このCDが出るまでこんなライブ井があったことも知らなかったのです^_^;。また、T-SQUAREがバンドスタイルを解消して安藤まさひろと伊東たけしのユニットになってしまったことも...。
 これ以上でもなく、これ以下でもない。昔を懐かしむだけではなく、かといって先を見ているわけでもない。まさに、この2日だけという雰囲気が伝わってくる。今のメンバー達、アノ頃の曲。力むことなく楽しそうに演奏されている。それぞれが日本のフュージョン界を支えていくような活動を続けていくと思うけど、演奏する側、聞く側それぞれがあの時、そして今を確認しあった、そんな1枚である。

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