2001年6月の一枚

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6月30日(土)くもり時々雨 「heroes are hard to find」

 実に息の長いフリートウッドマックであるが、その中でもミック・グリーン在籍中のブルースバンド、リンジー・バッキンガム在籍中のポップバンドに挟まれて不遇の時代を余儀なくされたボブ・ウェルチ在籍中の最後のアルバムである。このバンドはドラム&ベースは常に同じで、フロントを変えながら続いてきたバンドである。なのでその時代の色がはっきり分かれるバンドなのでフロントマンの役割は実に重要である。
 そんな中、ブルースバンドとして続いてきたバンドをポップな方向へ導くべく活動してきたボブの役割は隠れた名主役だったのかもしれない。ポップでいてやや気難しそうなところも見せるボブと、ラブソングを歌い上げるクリスティン・マクヴィーのスタイルは決して他の時代に劣らないとは思うのだが。

6月29日(金)くもり 「DOUBLE VISION/FOREIGNER」

 日本でもその人気に火がついた2枚目である。個人的には洋楽を聞き始めて、土曜日にポップス・ベストテンなんかで「蒼い朝」がよく流れていました。
 このバンドにどうしてイアン・マクドナルドが?なんて感じてしまいますがそれっぽい曲もあったりします。特にサックスの音色はまさにクリムゾンそのまんまだったりします。ただ、音楽的にはミック・ジョーンズが引っ張っていて、ロックの王道を進むようなサウンドです。こーゆーストレートな音は、いいですね、やっぱり生です。

6月28日(木)はれ時々くもり 「Big Wave/山下達郎」

 「夏だ!海だ!達郎だ!」というキャッチフレーズも今となっては懐かしい、まさにそのものズバリなサーフィン映画のサウンドトラックである。映画の出来は達郎氏曰く「DVDになっても見なくていいです」とのことである。なんでも最初の版では良かったらしいが時間を長くするためによけいなシーンを付け足してそれがつまらなくしてしまったとのことである。
 アルバムはA面がオリジナルの英語バージョン、そしてB面は達郎氏が敬愛するビーチボーイズのカバーとなっている。とりわけB面(といっても今はCDだから後半か)は達郎氏のこだわりが随所に感じられます。
 明るい達郎氏のアルバムをご所望の方にはオススメのアルバムです。

6月24日(日)くもり 「WEEKEND FLY TO THE SUN/角松敏生」

 たまたま本屋で角松本を見つけて買ってしまいました。特に機材を詳細に語っているところはうれしいです。
 で、これはロスで録音された2枚目。ジャケットのさわやかさがあまりにもイメージとかけ離れていて...^_^;。
 社会人の生活がメインに据えられていてある意味ユーミンにも通じるところがあるかな、なんて思います。そのサウンドと合わせるとまさしく「シティ・ポップス」でしょうか。本人は不本意な呼び名になってしまいますけど。
 ここではロス録音ということで、あちらの著名なミュージシャンがバックを勤めています。デビューして2作で日米の名だたるメンバーとやってしまうというのは、よくも悪くも大変だったろうな...。ま、それがあるから今の角松があるのかもしれませんが。

6月23日(土)くもり 「SEA BREEZE/角松敏生」

 先日、観音崎にあるホテルへカレー・バイキングを食べに行ってきた。そういえば、角松がデビュー時にプレス向けのイベントはここだったっけ、それとも逗子だったか...なんて考えながらカレーやシーフードを頬張った。
 そんな鳴り物入りでデビューした角松のファーストアルバム。バックを務めるミュージシャンの豪華さには目を奪われる。それだけレコード会社も力を入れていたということだろう。ボーカルがイマイチなのはやはり若さのせいだろうか。当時の日本のミュージック・シーンがわかる一枚であると思う。角松のアルバムとしては、やはり二曲の名曲が収められているという点であろうか。もっとも、アレンジ的には後に録音しなおされたものの方が良かったりするが^_^;。

6月22日(金)雨のちくもり 「DIXIE CHICKEN」

 スライドの名手、ローウェル・ジョージ率いるバンドの3枚目のにして、名盤とも呼ばれるアルバムである。アメリカ南部の泥臭さと、ニューヨーク等の都会的な雰囲気を兼ね備えたサウンドは多数のミュージシャンに影響を与えていると思う。鈴木茂やTin Panあたりはもろに彼らの影響を受けているといえるだろう。
 ダイナコンプの効いたそのギターサウンドはあの赤い小箱の売上にさぞかし貢献したのではないだろうか^_^;。

6月21日(木)雨 「acacia/松任谷由実」

 前回の言葉が届いたのか(とっくに発売されてるのに届いてへんって(爆))シンプルさが伝わってくるアルバムです。アメリカのミュージシャンをバックにした曲を前半に、後半は日本のミュージシャンとレコードのA面、B面を意識した作りに思えます。前半は最近のユーミンのサウンド、後半はちょっと昔に戻った感じでしょうか。
 久々の夏の発売のせいか、曲調、アレンジもそれっぽく明るいイメージです。CMやドラマのタイアップも地味なでき(!?)だったせいかアルバムの中でもしっくりきています。こうしてきいていると、あとは曲のパワーが戻れば...と感じるのは私だけでしょうか。

6月19日(火)はれ 「neue music/松任谷由実」
 新しいアルバムが月の初めに発売されているのだが、予約をした妻がなかなか取りにいかないので、ベスト盤なんか聞いたりしてしまいます。
 松任谷になって正規に発売されたベストのためボリュームたっぷりの2枚組にこれでもかと名曲が詰めこまれています。できればアルバム未収録のシングルなんかもいつかはまとめて出してほしいな。それとも本人があまり気に入っていないのか...
 どちらかといえばシングルよりアルバムの中の曲として聞くことが多かったせいか、この次ぎはあの曲が..と思っていると違う曲が聞こえてきてしまうため、ちょっと違和感があったりします^_^;
 聞き所は、やはり荒井時代のメンバーをバックに収録された2曲ではないでしょうか。それそれのメンバーが円熟味を増したプレイを聞かせてくいれています。打ち込み多用じゃなくて、こーゆーアルバムを待っておりますぞ!!

6月16日(土)くもり 「LIFE-SIZE2000/小田和正」

 ファンクラブの会員向けに毎年作成されている小田和正の一年を振り返るビデオである。昨年はアルバムの発売、ツアーと音楽的(爆)な活動が多かったのでリハーサルシーンやライブシーン等もふんだんに盛りこまれて見ごたえがあるものになっている。なかでも見所はツアーの時に各地の名所等を回ったビデオで、地元の人とのふれあいや各地の感想など、非常に楽しめる。それにしても、人間年をとるとスタンスも変わってくるんですねェ...。

6月8日(金)くもり 「JOY/山下達郎」

 まさに入魂の2枚組ライブアルバムである。3時間を越えるステージを展開するライブの模様をたっぷりと堪能できる。他にも多数のライブ音源はあると思うので是非とも別の時期のライブを収めた続編や、映像も見たい!!と思うファンは私だけではないはずである。

6月6日(水)雨 「Magical Mystery Tour/The Beatles」

 何かが始まるぞ、と思わせるテーマ曲で始まるこのアルバムはビートルズのオリジナルアルバムの中では異色の存在である。A面は同名のTV映画のサウンドトラック、B面はシングル集となっている構成は、実はアメリカ盤でイギリスでは別構成で発売されていた。CD化で唯一発売されたアメリカ盤でもある。まだビートルズを聞き始めたころ、アルバムを買うのにどちらの国の盤を買うかというのも悩ませたものである。
 こうした構成のアルバムではあるが、意外に統一が取れて感じられるのは当時の作風が一貫されていたからだろう。特に、そのアレンジは実にカラフルである。
 インスト曲、4人がクレジットされた曲と初物づくしの「Flying」等バラエティも富んでいる。他にも「Hello Goodbye」「All You Need Is Love」等代表作も満載で、ビートルズの多面性を知るには最適のアルバムだと思う。

6月2日(土)はれ 「Fillmore East,June 1971/FEANK ZAPPA」

 どう表現したらいいのであろう?あらゆる音楽を混ぜてしまうとこうなるのであろうという、フランク・ザッパ。ビジネスではなく、芸術としてロックを極めていくとこなるのかもしれない。

6月1日(金)はれ 「STILL a long way to go/off course」

 オフコースとしてのラストアルバム。最近、小田さんがあちこちへ登場してインタビューなどでこの頃のことも語っているのでこのアルバムはどんな状況で作られたのかも、読み取ることはできるであろう。
 個人的には、「オフコース」と呼べるのは「君住む街へ」のただ一曲だけで、他はそれぞれのメンバーによるユニットといったほうがいいかもしれない。オフコースと続けることにメンバー全員がある種の限界を感じながら作っている、そんな感じが全編にあふれている。「生」な感じが伝わってこないその音作りはあまりスキではないので、できればもう一度録音しなおして欲しいと思うアルバムである(小田さんがLOOKING BACKシリーズでやってはいるが)。
 4人で始めるときに「オフコース」を使っていなかったら、また違った展開になっていたかもしれない。「オフコース」という名前は4人にとって重すぎたんだなと思う。


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