1999年9月の一枚
9月30日(木)はれ 「All Mod Cons/The Jam」
ポール・ウェラーを知ったのはスタイルカウンシルを聞いたとき。知的な感じがするポップスだったのであるが、その前に組んでいたのがこのThe Jamである。The Whoを思わせるようなロックンロールアルバムで、スタイルカウンシルのイメージが吹き飛んでしまいました。時期的にはイギリスではパンク・ムーブメント全盛期。そこから生まれたミュージシャンは多かったのですが、ポールもその一人だったわけです。
9月29日(水)くもり時々雨 「よしだたくろうライブ'73/よしだたくろう」
すっかり人間も丸くなってしまったような感もある吉田拓郎であるが、LOVE2のおかげで新しいファンも多数獲得したのではないかと思う。今もLOVE2ALL STARSをバックに素晴らしい演奏をきかせてくれているようであるが、1973年にも高中正義、松任谷正隆らをバックに従えてのライブ盤を残している。この頃は若さのせいもあるかもしれないが、今よりずっと荒荒しい音を聞かせてくれています。こういった人たちがまだまだ現役でやっていけるパワーがあるというのはうれしいことです。
9月28日(火)はれ 「Dear Yuming/Various Artist」
「いいもの」をきかせていただきました。それぞれのアーティストとユーミンの楽曲のバランスがとれた楽しいアルバムだなと思います。10組の顔ぶれのなかに名前も初めて目にするようなアーティストもいるのですが、妙な違和感無くすんありと聞けました。このあたりはユーミンの曲のおかげかもしれませんが、参加しているみなさんがそれを消化して自分の持ち味をきちんとだしているからなんでしょうね。
では、いくつか気になった曲について。
NOKKOって思った以上に多彩なボーカリストだと実感しました。そして、なにより「COBALT HOUR」という曲がもつ力のすごさを。
森高の「あの日に帰りたい」。久々に森高っていいじゃんって思いました。森高ってカバーものがすごくあってる気がします。
「恋人がサンタクロース」はボーカルとコーラスを入れ替えたほうがいけてるんちゃう?なんていいたくなるくらいマキちゃんが歌ってもいけてる曲だと思いますよ。
そして、なにより素晴らしかったのがゴスペラーズの「A HAPPY NEW YEAR」。スタンダードと言う言葉はこうしたアーティストと曲の出会いによってうまれるんだろうなと感じました。
こんなトリビュートものだったら歓迎です。これから発売されるアノアーティストのものもこうしたアルバムであってくれることを祈っています...。
9月26日(日)はれ 「ASIA/ASIA」
エイジアがデビューしたときにはずいぶん話題になったものである。そして、その一部の人は一度聞いただけで二度と聞かなかったかもしれない(実際、そういった人は私のまわりにいたし)。
メンバーたちは、YES、EL&P、キングクリムゾンといった、それまでのプログレを引っ張ってきた面々。それだけにどんな音楽が飛び出すか興味津々だったろうが、ふたを開けてみれば驚くほどポップな曲達だった。ちょっとだけ昔を感じさせる曲もあったものの、大半はヒットチャートを賑わすのに十分なパワーを持っていたように思う。それが理由かどうかさだけではないが、後に激しいメンバーチェンジを繰り返し、現在残っているのはキーボードのジェフ・ダウンズただひとりである。
私は「GO」まではけっこう好きだったのだけれど、ジェフ一人になってしまったときにはさすがにもう、エイジアは終わったなと感じました。今でも「Heat Of The Moment」のイントロを聞くと体が熱くなります。そのくらいかっこいいグループではありました。プログレファンには肩透かしになってしまったけど。
9月25日(土)はれ 「10ナンバーズ・からっと/Southern All Stars」
台風一過で晴れたものの、やっぱり暑い。暑さ寒さも彼岸までとはいうものの、いったいいつまでこの暑さは続くのであろうか。
夏といえばサザンと思う人も多いであろう。何を歌っているのかよくわからなかってkど、リズムに乗ったあの歌い方は日本語にも関わらず洋楽を聞いているのと同じ気持ちにさせてくれる。そもそも洋楽の歌詞がわかるほどの語学力なんてないので、歌詞が多少わからなくてもいいなと思ってしまうのだ。ださkら、サザンが受け入れられたのだと思う。
自分たちの聞いてきた音楽を消化して自分たちの音にする。それほど新しいことをやっているとは思えないけど、やっぱり桑田のボーカルに尽きるんじゃないんだろうか。
確固たる地位を確立するこちになった「いとしのエリー」を含むこのアルバムはそんな過渡期の様子がわかると思う。3枚目のシングルとなる「エリー」を生み出すのにノイローゼになりそうになりながら苦しんでいた姿がベストテンでやっていたが、あの曲はそれだけの意味があった曲だと思う。個人的には「思い過ごしも恋のうち」が大好きな曲だったりします。
9月22日(水) 雨 「MARTINI/鈴木雅之」
ここ数日で急激に涼しくなったような気がする。でも、天気予報ではまた暑くなるようなこともいっている。いったいいつになったらすごしやすい気候になってくれることやら。
赤い鳥を聞いた後、なんとなく他の大村憲司のプレイもききたくなってこのアルバムを手にした。ベスト盤なのであるが、山下達郎がプロデュースした「Guilty」という曲が収められている。そこでの大村憲司のプレイを山下達郎が絶賛していたのである。こういったフレーズを弾くときの大村憲司はちょっとまじめな顔でストラトに魂をこめて弾いているような気がする。
このアルバムには山下達郎とは仲が悪い(爆)といわれている小田和正プロデュースの曲も収められている。マーチンに提供した曲は良い曲が揃っているので相性が良いのかもしれない。
1999年9月20日(月) はれ時々くもり 「祈り/赤い鳥」
赤い鳥のイメージといえば女性二人の美しいコーラスというイメージが強いと思う。私自身も「翼をください」「竹田の子守唄」といったくらいしか知らなかったのでそういったイメージを持っていた。このアルバムを聞くまでは。
いきなり、パーカッションによるSE的なインストで幕を開け、メッセージ色が濃い歌詞を大村憲司の曲にのせて語るといったふうの曲も見うけられる。そこには、プログレ、サイケをも取り込んだ時代の音があふれていた。
その後、ハイファイセット、紙風船へと分裂していった赤い鳥であるが、その後の両グループの活動を考えると「祈り」はあの時代にあのメンバーでしか作れなかったアルバムなのかもしれない。
また、村上”ポンタ”秀一、大村憲司という日本を代表するミュージシャンが初めて活躍の場を得たグループであったのは特筆すべきことであろう。特に、グループの後期では大村憲司の才能が開花した時期かもしれない。彼を必要としていた場はまだまだたくさん待っていたのに、昨年の死は残念である。合掌。
9月19日(日)はれ 「ゴールデン・ベスト/井上陽水」
30周年記念で発売されているこのアルバムが売れているらしい。私もその一端をになったわけだけど^_^;。それにしても、2枚組みがヒット曲満載というのはさすがといわずにはおれない。これで「東へ西へ」「闇夜の国から」あたりが入っていれば文句のつけようがないベストアルバムになったであろう。
デビューから今まで、一貫して陽水の世界が繰り広げられているのであるが、昔みられたように研ぎ澄まされたものが、最近では薄れているような気がする。やはり「心もよう」は買っておかなくてはいけないアルバムのようだと、今回のベストの収録曲を聞いて改めて感じた。
9月18日(土)くもり 「THE BEST OF EARTH,WIND&FIRE/EW&F」
久々に9月シリーズ(爆)。私が買った頃、最新シングルであったセプテンバーが入っていたアルバムはこれしかなかったんですよね。
EW&Fとの出会いはやっぱり「宇宙のファンタジー」。後半のファルセットのコーラスがなんともこそばゆい感じがしたものです。当時はこうしたスタイルの曲にはあまり興味がなくて敬遠していたところもあったのですが、年をとるとともに(爆)ホーンのカッコヨサが気持ちよくなってきました。
それと、アル・マッケイのギターのかっこよさですね。こうした歯切れのいいカッティングを私も身につけたいです。
生では見たことがなかったので絶対に見ようとチケットを買って楽しみにしていたことがあったのですが、コンサート前々日に祖母が他界し結局みられませんでした。全盛期のEW&F、一度でいいから見たかったです。
最近のダンスシーンではEW&Fがブレイクしたころの曲が見なおされているようですね。やはり、いつまでたってもいいものはいいってことでしょうか。
9月17日(金)くもり時々雨 「Band Wagon/鈴木茂」
急激に寒くなった。こんな陽気だと風邪をひきやすくなるので注意しよう。
ギターの音でクリーンなんだけどちょっとつぶれてよく伸びる音っていうのがあった。どうしたらそんな音が出るのかといろいろ研究してみたらどうやらコンプレッサーを使っているからだと。しかも、ただのコンプではなくMXRのダイナコンプである。私もこれを買って満足したものである。
そんなダイナコンプサウンドが堪能できるアルバムがこの日本ロック史上に残るといわれる名盤である。リトルフィートのメンバーを従えてスライドギターを弾くその姿はあたかもローウェル・ジョージに戦いを挑むかのようでもある。「砂の女」のカッティングはすんごくかっこいいです。
もうひとつ、やっぱり松本隆の詩である。うーむ、とてもこんなフレーズを並べることはできないって詩が次から次へと炸裂している。
最近、ハックルバックを復活させてライブをやっている鈴木茂を、生でじっくり聞いてみたいな。
9月16日(木)くもり 「The Beatles/Yellow Submarine songtrack」
また熱帯低気圧が猛威を奮っているようである。幸いこちらではあまり雨も降らず、残暑も和らいですごしやすくなってきたのであるが、被害が出るほど降らないでほしいものである。
さて、久々に出てしまったビートルズのアルバムである。イエローサブマリンがリバイバルされるということで、映画で使われた歌だけを集めたアルバムが発売されたのである。実のところ、私は数あるビートルズの正規版の中でイエローサブマリンだけは持っていなかったのです。B面がインストってあたりがあまりそそらなかったせいもあるのかな。でも、「HeyBulldog」みたいな好きな曲もあるので、いつかは中古(爆)で買おうかと思っていたところこんなアルバムが出てしまったので速攻で買いました。
中期のナンバーがいろいろ詰まっていて、おいしいところではあると思うのですがこういった企画ものを聞いていると、普段オリジナルを聞きなれている身としてはいつもの曲が次にこないので違和感があったりします。
やっぱり聞き所はこのアルバムのために書き下ろされている曲でしょう。特に「It's All Too Much」なんてのは今でもあちこちでパクられそうなカッコヨサです。ミスチルあたりがこんなアレンジでやりそうだよなって思ったりして。
9月15日(水)くもり 「Complete Kitty Singles Collection/高中正義」
なんでかはわかりませんが、高中正義のギタリストの評価ってちょっと低すぎるんじゃないかなって常々感じています。ブライアン・メイの評価に近いものがあるのかもしれません。ポップ過ぎるところがロック小僧達から敬遠されるのでしょうか。パイオニアのCMでストラトでブルー・ラグーンを弾く高中の姿を見てKOされてしまった私としては、あの大ブレイクした頃が好きですね。
こうやってシングルを聞いてみると、ちょっとふざけたところもありますがギターだけはどんな曲でも光っています。ソロでも、バッキングでも。
9月14日(火)はれ 「I LOVE YOU/off course」
これが九月の半ばなのかと嘆きたくなるくらい暑い。
先日の鈴木康博のライブで、はじめてライブでやる曲ですと紹介があった「愛のゆくえ」が入っているアルバム。解散騒動のごたごたのせいかどうかは知らないが、つかみ所のない印象です。「over」で燃え尽きてしまって、グループとしてのまとまりがあまり感じられないように思います。ビートルズのホワイトアルバムにちょっとイメージが似ているかもしれない。
すでにこの頃には脱退が本決まりになっているためか、そういったメッセージを込めた曲が多いそうです。そういわれて改めて聞きなおしてみるとなるほどなぁと思う曲が多いです。
タイトルチューンの「I LOVE YOU」以外は、5人のメンバーでは演奏されることがなかったアルバムですが、ライブではどんなふうになるのだろうと思いを馳せるのもまた楽しいかなと思ったりもします(ちょっと寂しいけど)。
9月12日(日)はれ 「The Long Run/The Eagles」
暑い。草刈をやったせいかもしれないがとにかく暑い。9月もなかばにさしかかろうとするのだが、思いっきり厳しい残暑だと思うのは私だけであろうか?
さて、イーグルスといえばホテ・カルが有名であるけれど、私が意識したのはこのアルバムから。「Heartace Tonight」「I can't tell you why」「The Long Run」と3曲がヒットチャートを賑わせていた頃、私は洋楽へと足を踏み込み始めていたのでした。
この頃のイーグルスには3人のギタリストがいたけれども、特にJoe Walshが好きでした。ちょっとへんなオヤジでなのですがなかなか個性的なギターを弾くひとで、スライドは特にかっこいいです。昔からのイーグルス・ファンはギンギンのロックになってしまったこの頃のイーグルスを聞くと愚痴のひとつもこぼしたくなるんじゃないかなと感じます。
このアルバムを聞くと思い出すのがオフコースの「We are」の頃のサウンド。編成も近いものがあったので、お手本にしていたのかもしれませんね。
9月11日(土)雨のちくもり 「RIT/LEE RITENOUR」
今日のバンドの練習で話題になったアルバム。リトナーといえばキャプテン・カリブあたりで聞き始めたのであるが、歌もののこのアルバムもすきなのです。ギタリストがメインということでギターが過不足無くでてくるのが聞いていて気持ちいい。最近ではおとなしくなってしまった感があるのだけど、この頃はまだまだ弾きまくっていたんですよね。個人的にはMR.BRIEFCASEがお気に入りです。こーゆー歌ものもやってみたいですね。次回の練習の時にあわせて、RITも少しコピーしていこうかなと思ったりします。
9月10日(金)はれ時々くもり 「LφIVE/off course」
オフコースに初めて触れたアルバム。もしこのアルバムじゃなかったらこれだけ彼らにのめりこまなかったかもしれないです。オープニングの小田さんのピアノが鳴り出して、ジローさんのカウント、そして「愛を止めないで」「ランナウェイ」「恋を抱きしめよう」「雨の降る日は」「思いのままに」と続くA面(最初買ったときにはLPだったんです)は何度聞いてもあきません。こんなに素晴らしいライブ、私もいつかはやってみたいです。
9月7日(火)はれ時々くもり 「Love Wars/松任谷由実」
またまたユーミンである。先日、自分にとっての「記念日」だったのであるが、気持ちの持ち方によっては毎日が記念日になっていくんだろうなと思う。実は明日が本当に来るのか判らない世の中であるけれども、1999年も無事に9月を迎えてしまったというのも事実。そんなちょっぴり不安な世の中も、毎日何か張り合いを持って生きていきたいなと思う今日この頃である。
ありふれた日が、記念日であるようにいつまでも平和な世の中でいられたらいいね。やっぱり「Aniversary」は名曲なのである。
9月6日(月)はれ時々くもり 「The Best Year of My Life/off course」
「夏の日」は夏真っ盛りというよりは、晩夏のころじゃないかなって思っています。それはさておき、このアルバムは4人での復活第一弾の作品となりました。ヤッサンの穴をどうやって埋めるかをみんなが暗黙のうちに課題としているような雰囲気が漂ってくるのだけれど、でも、それなりにやっぱりこのアルバムは「オフコース」だなって感じます。で、それは小田さんの曲により感じられるのです。松尾さんはそれなりの味を出しているのだけれど、オフコースの中でのポジションをどうとっていけばいいのか不安な感じを除かせています。後期のビートルズを感じさせる「愛よりも」あたりは松尾さんのバックボーンを感じさせる好例ではないでしょうか。
このアルバムがきらいだったわけではないけれど、でもそれまで盛り上がっていたオフコース熱が冷めた瞬間でもありました。
9月5日(日)はれ 「Tears and Reasons/松任谷由実」
曲を聴いていると、情景が浮かんでくる。そんな曲が多かったユーミンであるが、どうも最近は内面を歌った曲が多いように思う。どちらかといえば、前者が好きだったのだがこのアルバムはそんな景色が浮かぶ最後のアルバムであったような気がする。
ちなみに、「サファイアの9月の夕方」ということで一応9月シリーズ(爆)なのである。ほろ苦い思い出が詰まったアルバムでもあります。
9月1日(水)はれ 「Miss Lemon/飯島真理」
9月である。風は冷たくなってきた気もするが、相変わらず暑い毎日が続いている。
9月を歌った歌というのは、他の月に比べて多いほうではないかと思う。「あ〜はやく、9月になればうぉうぉうぉ」と歌うやつを私の友人の多くは想像するだろうが、意表をついてまりンです。
まりンには一時期ずっぽりとはまっていた頃がありました。まりンが結婚する頃までかな。自分が聞きたいなぁと思う音楽とやけにはまっていたような気がするのです。特にこの「Miss Lemon」くらいまで。実はまりンと同じ歳の私でありますが、そのためかリアルタイムに聞いていた音楽が同じだったというのもあるのかもしれませんね。まりンは結婚してからは旦那様の影響が大きくなったような気がします。
ちなみに、なんで9月か?このアルバムに「9月の雨の匂い」という曲があるんです。はつらつまりン節ってな曲です。
このコーナーもしばらく9月シリーズで引っ張ってみるか?(爆)
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