1999年10月の一枚
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10月31日(日)くもり 「パイナップル/松田聖子」
松田聖子の5枚目のアルバム。その昔、松田聖子をただのアイドル歌手程度に思っていた頃、聖子命の友人から1〜5枚目のアルバムを無理矢理(爆)貸し出されて聞いてみて私もとりこになってしまったのです。特に4枚目と5枚目。4枚目はまた別の機会に譲るとして、この5枚目では夏をイメージした曲でうめつくされています。そして、特筆すべきはユーミンが呉田軽穂名義で書き下ろした「赤いスイートピー」「渚のバルコニー」「レモネードの夏」でしょう。他にも作家陣では原田真二、来生たかお、財津和夫等、当時のニューミュージック関連の人が作品を提供していたのです。そして、全曲松本隆作詞ということで、アルバムとして統一が取れているような気がします。
当時、フュージョンにも目覚め初めていた私には、バックのミュージシャンにも目が行って、アイドルのアルバムと侮るなかれと感じたものです。アメリカ進出を打ち出したあたりで私はついていけなくなってしまったのですが、この頃のアルバムは名盤のくくりにいれてもおかしくないと私は思っています。
10月30日(土)はれ 「90125/Yes」
最近、CMでこのアルバムの一曲目「ロンリーハート」のイントロが使われていたので、おおっと思って聞きなおしてしましました。あのオーケストレーションのサンプリング、印象的なギターリフ、ハーモナイザーを駆使したギターソロなど今聞いてもうーんと唸ってしまいます。
昔のYesをイメージして聞いた人はちょっと残念に感じた人もいたかもしれませんが、私はそれなりに楽しめたアルバムです。トレバー・ラビンがサウンド的にイニシアチブを握っていたのですが、時代にぴったりとあったので大ヒットしたのではないかと思います。ライブも行きましたが、彼のギターには、テクも音色も目を見張るものがありました。
最近も新しいアルバムを発表しているYesですが、やはりあたらしいメンバーが重要な位置をしめているようです。こうして新しい血を入れながら新しい時代に生きる道を模索しているようにも思えます。
10月28日(木)はれ 「ノーサンキュー/松尾清憲」
自分が参加させてもらっているバンド名が決まったのだが、それで思い出したのが「サニー・シャイニー・モーニング」・なんとなく響きが似ているせいでしょうか。この曲は「めぞん一刻」で使われていた気がするのですが、覚えている方いらっしゃいますか?
「いとしのロージー」で衝撃的なデビューを飾った松尾清憲です。中期から後期のビートルズを感じさせるポップセンスで独自の世界を醸し出します。それにしても、どんなところでも顔を出すビートルズの偉大さには頭が下がる思いです。
10月27日(水)雨 「ロング・バケイション/大滝詠一」
久々に雨が降ったような気がします。しかも、これまで降っていなかった分をまとめて降らせたようなとんでもない降り方で、私は靴もズボンもびしょびしょになって帰宅しました。
さて、「雨のウェンズデイ」を収録するこの大ヒットアルバムです。私はLPも持っていて、その後CD発売時にすぐに購入したのですが、なんと最初のCD化の時は「悲しみのシベリア鉄道」が収録されていなかったのです。もう、哀しいのなんのって。LPに気を使っての手段だったのかもしれませんが、その後きちんとした形でリリースされているのでそんなことするくらいだったら最初からやってほしかったなぁと思うのは私だけではないはず。ちなみに、同時期に発売された「ナイアガラトライアングルVol2」も一曲間引かれております(T_T)(でもってこっちも持っている俺って...)。
愚痴はこのくらいにしておいて、このアルバムは自分にとって日本のポップスに対してのめりこませるきっかけとなったアルバムです。ここから山下達郎や佐野元春等へ進んでいったのですから。また、BGMに使えるようなおしゃれな曲が満載かと思えば、いろいろと聞き所が多くて聞くたびに新しい発見があって、どんな聞き方にでも対応できるすごいアルバムはそうそうないと思います。「Velvet Motel」のかけあいのコーラスなんてぞくぞくしてしまいます。
はっぴいえんどから始まって様様なスタイルの曲を作り出してきた大滝師匠の趣味と実益(爆)が見事に結晶したこのアルバム、名盤といっても過言ではないでしょう。
次ぎに製作されるのは「2001年ナイアガラの旅」らしいという噂もありますが、これからも忘れた頃にすばらしいアルバムを届けてくれることでしょう。
10月25日(月)はれ 「NEW YORK/Various Artists」
ニューヨークを題材にしてギタリストがそれぞれ曲を提供しているアルバム。それぞれのギタリストの持ち味が出ている好アルバムだと思います。いきなり鈴木茂のカッコイイカッティングで始まるこのアルバムは、松原正樹、水谷公生、松木恒秀、秋山一将、大村憲司、矢島賢、竹田和夫といったバラエティに富んだメンバーたちの音が楽しめます。聞き所は覆いのですが、やっぱり鈴木茂のカッティング&スライドが堪能できる「ケネディー・エアポート」、ギター&ギターシンセでさまざまな音色を醸し出す矢島賢の「マンハッタン・サンライズ」でしょうか。バックも坂本龍一、ポンタ、後藤次利など豪華メンバーです。ギターフュージョンを聞きたいときは手にする一枚です。
10月24日(日)はれ 「こんな日だったね/小田和正」
久々に発売された小田さんのニューシングルである。車で大事故を起こしたにも関わらず、日産のCMを今年もできたっていうのは、やっぱりセルシオで事故ったせいかな^_^;。
今回の曲も日産のCMで流れていたがどうも何を歌っているのかわからない。で、改めてシングルで聞いてみたけれど、なんだか拓郎節みたいのが乗り移ってしまってやっぱり聞きづらい^_^;。曲自体はコーラスやアレンジなど今までの小田さんにはなかったタイプの曲なので案外良い感じかな。ただ、一度聞いてもいきなりガツンと来るタイプの曲ではなかったです、私にとって。
で、カップリングが相変わらずのLOOKING BACKシリーズで「あなたのすべて」。こっちは可も無く不可も無く無難にまとまっているなって感じです。なんでこの曲をって思ってしまうような出来上がり。こんなアレンジにするんだったらわざわざ取り上げなくてもなぁって思うのは小田さんに期待し過ぎなのでしょうか?
10月23日(土)はれ 「love/Aztec camera」
昔、Flipper'sを聞いたときにアズテックカメラと似ているなぁと感じたことがあったけれど、今改めて聞きなおしてみると、それほど似ていないなって感じます。Flipper'sを聞きこんできたせいなのか、それとも、アズテックカメラのライブのイメージなのかもしれません。このアルバムは洗練されたポップスアルバムですから。
アズテックカメラはRoddy Frameが結成したユニットで、このアルバムではプロデューサー毎にミュージシャンを変えて録音されています。ライブを見たときには、最初は一人で登場してアコギで弾き語り、途中からバックのメンバーが登場しての演奏となりました。バックのメンバーが揃ったときに「We are Aztec camera」とアナウンスしていたので、バンドとして存在しているのかなぁとも思ったのですが、実際のところどうなんでしょう?
ちなみに、このライブのときに会場で小山田君らしき人をみかけました。ファンからサインをねだられていたのだけれど、私にはそれが誰だかわからなくて後でギターマガジンに載っていたときに気がついた次第です^_^;。
10月21日(木)はれ 「camera talk/Flipper's Guitar」
解散してから聞くようになって、ものすごく残念に感じたバンドです。その後の雑誌なんかを読んでいると、どうしてあの二人がって感じで書かれているものを見かけますが、ひょっとしたらそれはある意味で奇跡に近かったのかもしれませんね。それは、彼らの解散後の活動をみていると顕著ですよね。
私も彼らの楽曲を全部聞いているわけではないんですけど、この頃のアルバムが一番好きです。ちょっと残念といえば「camera!camera!camera!」はシングルのほうがずっとカッコイイと思うんだけどなぁ。
10月20日(水)雨のち晴れ 「Lagoon/鈴木茂」
デビュー当初は切れの良いギターを前面に出していた鈴木茂であるが、ソロアルバムの枚数を重ねるたびに歌ものアレンジ重視といった作風に変わっていっている。このアルバムもそんな一枚。ギターを弾くということ以上に、アレンジャーとしての作業に何かを見出したのでしょうか?ギターはほとんどバッキングに徹しています。こういった作業が、後の松田聖子等へのアレンジャーとしての参加へつながっていったのでしょう。
10月18日(月)はれ 「Dance With Me/Orleans」
最近、CMでタイトル曲が使われていますね。耳に残りやすい言い曲だなって思います。
実はこのアルバム、なぜか1974年の発売直前に発売中止になったといういわくつきの作品。CD化ではじめて日の目をみたらしいです。「Dance With Me」はその後レコード会社を移籍して録音されたアルバムに収録されてヒットしたものであります。この一曲だけ聞くとアコースティックなバンドに思われがちですが、バンドとしてはエレキもばりばりのアメリカンロックバンドです。
それにしても、いいですねぇ、70年代のアメリカンロックって(^○^)。
10月15日(金)雨のちくもり 「THE OUT TAKES/佐野元春 with THE HEARTLAND」(LD)
ライブビデオであるが、いくつかのツアーからテイクを選んだものである。
ビジターズの頃のツアーのオープニングである「ハートランドへようこそ」。まずバックを務めるメンバーが出て延々とイントロを奏でる。元春は袖で何かが降りてくるのを待っているかのように、何度も出るのをためらってそして集中してそしてステージへ飛び出していく。
一時ほどの大衆へアピールするパワーは薄れているようにも思うが、ステージではまだまだ素晴らしい音を聞かせてくれているらしい。自分が行ったツアーは「TOKYOマンスリー」へ2回行っただけ。次のツアーでは、チケット争奪に参加してみるか...。
10月14日(木)くもりのち雨 「BLIND FAITH/BLIND FATH」
ギターマガジンで特集をやったいたからというわけではないがブラインドフェイスである。
クラプトンのキャリアが語られる上で、必ずといって良いほど登場するアルバムであるが、内容から言えばスティービーのほうが主導権を握っているアルバムのような気がする。インタビューなどでは、周りが騒ぎすぎて自分たちが考えていたようなグループにはなれず、結局アルバム1枚、一回のアメリカツアーだけで解散状態になってしまった。それも音を聞いたらうなづけない訳でもないと思う。
クラプトンが弾く必要があったのかどうかは別にして、アノ時代を代表するロックアルバムだったのではないかというのはいえるのではないかな。また、そうはいってもクラプトンも「Presence of the load」という名曲を残している(この曲が一番クラプトンらすかったし)し、決して無駄な存在ではなかっただろうね。
この頃は、クリームを始めとしていろんなビッグネームが解散して新たなグループができ、そしてまた解散といった試行錯誤の時代だったんだろうと思う。
このアルバムの中には「Can't find my way home」という曲が入っている。とある映画のラストシーンに使われていたのであるが思いで深い曲でもあります。
10月11日(月)はれ 「LARSEN FEITEN BAND/LARSEN FEITEN BAND」
ギターとキーボードが組むユニットが再び登場。それぞれの持ち味がよくでています。AIRPLAYに比べると、プロデューサーとしてよりもプレーヤーとしての持ち味が前面に押し出されているように思います。
BUZZYのコンプのきいたクリーンサウンドとソロでのオーバードライブサウンドに影響を受けたギタリストも多いはず。サウンド的にもう少し売れても良いんじゃない?と思うのですが、このあたりはプロモーションが大きな影響を与えているんでしょうね。
10月10日(日)はれ 「Pleasure/B'z」
500万枚も売れたと聞いて、どうして?と思わずにはいられなかったですよ。ほんとに。そんなにファンがいたとはねぇ。しかし、その後の新しいアルバムのセールスを見るとそれほどではないのを見ると、アルバムを買うほどではないけどB'zって言い曲あるよねっていう人たちが大勢いたんだなってことです。私もB'zといえばCMや歌番組くらいでしか聞いたことが無かったのですが、思った以上にポップだなってことです。それとTAKのギターが男性ファンを惹きつけるんでしょうね。もうちょっと聞きこんだらカラオケのレパートリーにしようかな?(爆)
10月9日(土)はれ「黒船/サディスティック・ミカ・バンド」
今聞いても古さを感じさせない素晴らしいアルバムです。参加している面々の個性がぶつかり合ってうまく融合しているのが感じられます。ミカを中心に据えたバンドのように思われがちですが「黒船」のようなインストナンバーもカッコイイです。この頃のバンドの人たちっていうのは、今でも現役でバリバリ活躍している人たちが多いのは、それだけ自分をしっかりと持っていた人が多かったせいでしょうか?
「タイムマシンにおねがい」は何度もカバーされている名曲ですが、そういったパワーをこのアルバム全体が放っている気がします。
10月8日(金)くもり時々雨 「AIRPLAY/AIRPLAY」
邦題では「ロマンティック」なんてタイトルがついているがオリジナルはユニットのファーストアルバムらしくユニット名そのものである。
互いにアレンジャー、プレーヤーとして売れっ子の二人がボーカルを入れて作ったユニットであったが、結局この一枚でおわってしまったようである。今の日本で言えば、小室哲也と後藤次俊がゆにっとを組んだようなもんかな(ちょっと違う?^_^;)それでもこの1枚には当時のチャートを賑わす音がすべてつまっているといっても過言ではないかもしれない。どこかで聞いたことがあるなぁと思う曲が多いのであるがそれもそのはず、彼らが参加した局がそれだけ多かったということなのであるから。おまけにサポートミュージシャンとしてTOTOの面々やレイ・パーカーJrなんかも参加しているのである(あのにやけたおっさん(爆)は実はその昔は売れっ子セッションギタリストだったんですよ)。
ギター、キーボードの音色も多大な影響を与えています。ジェイのショートディレイをかけたギターの音色なんかは自分でやるとどうもうまくいかないのが難点です^_^;。
いきなりアカペラのコーラスではじまるこのアルバム。大好きな一枚です。ねじさんとのユニットもこんなふうになるといいのになとちょっと思ったりして...。
10月7日(木)くもり時々雨 「ニュー・ベストナウ/鈴木康博」
初期のヤッサンの魅力がつまった好ベスト。オープニングに「Hello Again」を持ってきて次が「愛をよろしく」なんてくるあたりは、オリジナルアルバムみたいによくできた構成です。収録曲の何曲かはシングルにしか収録されていないようなものだったりするのですが、なかでも「微笑みのうしろに」は私にとっては「City Woman」と同じ位印象に残っています。どちらもTVに出演したときに演奏されたことがあるのですが、音源やコンピュータを詰め込んだラックをバックに演奏するその姿は、自分にとってある意味で目標としたくなるものでした。自分の思い通りの音を出すのに必要なのは機械が一番手軽で忠実なのかなと。
その後、ヤッサンがアコースティックなスタイルへ帰っていき小人数のバックミュージシャンを従えてライブを行うのと平行するように、私は人と一緒に紡ぎ出す音へと流れていきました。タダ単に機材を使いこなせなかったという話もあるますが(爆)。
「瑠璃色の夜明け」のギターソロは、短いですけどとても印象的で私のソロフレーズに多大な影響を与えています。
10月4日(月)はれ 「DISCOVERY/E.L.O.」
先日、TVで彼らのライブシーンを見て久々にぶっとんでしまいました。
4人編成のロックバンドと3人編成のストリングセクションが合体したという当時では先進的ではあったけど、いまではすっかり(サウンド的に)当たり前になってしまった編成だったバンドです。ちなみに、このアルバムからストリングセクションが脱退してキーボードでストリングスを代用するようになっています。ジェフ・リンのセンスが一番わかりやすいアルバムではないでしょうか。あと、あまり表には出ないようですが、ジェフ・リンのギターってツボを捕らえたなかなかいいフレーズをきかせてくれるんですよね。こういったプロデューサー的なギタリストってかっこいいなぁ。
どれが一番かといわれたら、やっぱり「シャイン・ラブ」だな、うん。
10月3日(日)くもり 「DEEP PURPLE/MACHINE HEAD」
妻曰く「ブルーム・オブ・ユースを思い出す」という「SMOKE ON THE WATER」を含むロック史上に輝く名盤です。私がギターを始めた頃にも、このアルバムからの練習曲がいろんなテキストに載っていました。いまだに弾きこなせない私のテクは一向に進歩していないってことですな^_^;。何度聞いても飽きが来ないですねぇ。それについついギターを手にしたくなります。ギターを弾く人には一度は聞いて欲しいアルバムです。
10月2日(土)はれ 「SKYSCRAPER/DAVID LEE ROTH」
エンターテイナーであろうとしたデイブがVan Haleを脱退してまでやろうと思ったことは、VanHalen時代とそんなに変わったところは無いんじゃないかなと思います。Steeve Vaiというエディに負けず劣らずの凄腕ギタリストを従えて聞かせてくれるのは、まさにVan Halenだと感じました。来日公演も見に出かけたのですが、パナマ、ジャンプ等のヒット曲も交えて素晴らしいショウを見せてくれました。
10月1日(金)はれ 「Best Selection/Bay City Rolleres」
ついこの間、9月シリーズだとか言っていたのがいつのまにか10月になってしまいました。ダイエーと中日は優勝してしまいましたし、次は日本シリーズだなと思いながら10月も進めてまいります。
さて、10月最初の1枚はなつかしのベイシティ・ローラーズ。顔をしかめる人も多いかもしれませんが熱をあげた少女たちは多かったはず。外タレであれだけ日本人が盛り上がるって言うのも今では珍しい気もします。こうして彼らのヒット曲を聴いていると、曲なくして彼らの成功はなかっただろうなと思います。「SATURDAY NIGHT」なんかいまでも口ずさむこともありますし。こういったアイドルらしいアイドル、懐かしいですね。アイドルってばかにする方も多いでしょうが、商品(といういいかたがふさわしいかどうかは別にして)として素晴らしいものだと思いますよ。
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