
ボロボロのケースには「松」の文字が....。そして

サイドには「松尾ギブソン」の文字....。
そう、このギターはあのオフコースのギタリスト、松尾一彦氏が所有していたものなんです。しかも、あの1982年6月に行われた武道館10日間公演でメインのギターとして使われていた一本なのです。「愛の中へ」のギターソロはこのギターで弾かれています。

私の手に渡った経緯は、元オフコースのメンバーである松尾さん、清水さん、大間さんが結成したABC(Acousitic Beatles Club)のHPに時々掲載される松尾さんの近況報告「松尾です!」に12月13日に掲載された「オフコース時代に使用した楽器を処分します」という記事からでした。リストには「さよなら」で使用したオベーション12弦、4人時代に使用したストラト、「NEXT」のビデオやライブなどで使用されたターナー、「言葉にできない」で使用された(はじめて知りました)リッケンバッカーの12弦、そして私が入手したギターでした。
すぐにでも飛んで行きたかったのですが、いろいろと予定があってDear Prudenceさんに行けたのが19日。もう残っていないかなぁと思いながら「松尾さんが預けているギターはまだ残っていますか?」と尋ねたところ「そこに飾ってあるリッケンバッカー。他にはターナー、それとレスポールが残ってます」とのお言葉!!思わず「レスポールを見せてください」と言葉がでていました。
「松尾ギブソン」と書かれたケースから出てきたのは、まさしくあの武道館のビデオに映っていたレスポールでした。そこからは早かったです。
「いくらですか?」
「○0万です」
「(3秒考えて)すぐにお金をおろしてくるので取っておいてください」
「いいですけど、日曜ですよ」
「大丈夫です、シティバンクの口座は24時間営業なので渋谷まで行っておろしてきます!!」
ということで、お店を後にして中目黒の駅へと向かいました。駅の周りに銀行もあったのでひょっとしたら...とのぞいてみたら日曜日でもCDは営業しているじゃないですか!!。すぐにおろしてお店へと戻りました(早かったですねと驚かれましたが^^;)。
会計が終わったと、お店の方から松尾さんから預かっているという色紙をいただきました。ギターを買ってくれた方に渡してくださいとのことだったようです
その後、しばし歓談。松尾さんがギターを売るいきさつを尋ねたところ、お店の方も詳しくは知らないようです。ただ、オフコース時代のギターはまったく使わなくなってしまって(それはギターの状態をみるとなんとなくわかる)それなら大事にしてくれる人に譲りたいと思っていたそうです。ちなみに、まだまだ他にもギターは持っているので音楽をやめるというわけではなさそうです。レスポールには一番問い合わせが多くて、何人か見に来たようですが予算の折り合いがつかずに考えます、といって帰られたそうです。それを考えると、私はすごくラッキーだったのかもしれません。また、ストラトは名古屋でオフコースのコピーバンドをやられているという方が購入したそうです。私もコピーバンドで松尾さんパートなんですよ、というと「ファンの方に大事にされるのだったら松尾さんも喜ぶでしょう」とのうれしい言葉をいただきました。
帰りがけに「今日はこれから清水さんが来るんだよ」という悪魔のささやき(爆)があったのですが、さすがに何時に来るのかわからないとのことだったので後ろ髪をひかれる思いで家路へつきました。
家に着いてからはニヤニヤしながらずっと眺めて、パーツの汚れ落としや弦の張替えなんかをしてはまたニヤニヤ。もう、これは一生もんの家宝です。
といっても、ギターは弾いてなんぼのもの。松尾さんもそう思って売りに出したと思います。これから予定しているライブなんかで使っていけたらなと思います。そしてもちろん、いつかコピーバンドでのライブでは絶対使いたいと思います。
松尾さん、ありがとうございます。松尾さんの思いでと共に大事に使わせていただきます。

雑誌に載っていた写真と同じ...。
ストラップもついていました。
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