小田和正 K.ODA TOUR 2002『Kira Kira』(パシフィコ横浜国立大ホール)
ヒット曲の後にはベストアルバム、という鉄則があるのかどうかは知らないが、キラキラがヒットした後に発売されたその名も「自己ベスト」に合わせた今回のツアーは、まさしく小田和正のキャリアの中で重要な部分を押さえたといっても過言ではない選曲であったようにも感じる。
サッカーの日本戦で盛り上がった後の桜木町からパシフィコへ。会場内にも青いユニフォームを着たそれらしい人たちもちらほら。
定刻を10分ほど過ぎていよいよ開演です。アルバムのイラストに合わせたアニメーションとインスト。そしてメンバーが登場して一曲目はいきなりの「my home town」でスタートしました。ピアノからアコギに持ち替えた「風の街」ではスクリーンに歌詞が流れているのですが、小田さんが歌詞を確認するために振り返るといった仕草もあり、場内から笑いを誘っていました。「春風に乱れて」の後で、「私のコンサートでは立つと後ろの方でむっとしている人が多い」「二日目が盛り上がると思って油断しているとスカくらいますよ」「カウントダウンの時のように盛り上がりましょう」とMC。会場からいろいろ声がかかると結構言葉を返していました。自分にしては長めのコンサートなので「愛を止めないで」といった盛り上がり系の曲で飛ばしていきます。「昨日、見た夢」からちょっとペースダウン。「Oh!Yeah!」はちょっとジャジイなアレンジになっていました。この後はアコースティックコーナーになります。なつかしの「僕らの時代」は栗尾さんがアコーディオンで加わり、珍しくコーラスもはいっていました。一人で「woh woh」を歌い終えた後は恒例のご当地紀行。
まずは港の見える丘公園からスタート。自転車で階段を下りたりしてハラハラさせます。伊勢崎町、関内の地下街、赤レンガ倉庫等を巡りますがどこも小田さんにはいまひとつの様子。最後は赤レンガ倉庫のスケッチをした後、本編へと戻ります。
ここからは一気にノリのいい曲で攻めます。「ラブ凸」から「伝えたいことがあるんだ」へはメドレー風につながれていたいたりして、そのノリを途切れさせません。
ラスト2曲はしっとりと「風の坂道」そして、「君住む街へ」で本編の幕を閉じます。「君住む街へ」へオフコースの曲ではなく、自分自身の曲にしたい、そんな雰囲気も感じさせます。
アンコールでは、コーラスの加藤いづみちゃんのために書いた曲をいづみちゃんのボーカルで。そして、FECBの二枚目のアルバムからメドレーで数曲。
あとは観客をのせたままいくぞ!とこれまた2曲。「Yes-No」のイントロでは、園山さんが渾身の音色を聴かせてくれます。タンバリンも投げていました(タイミングは違ったけど)。それにしても、あのタオルを振り回すのはちょっとなぁ...と思うのは私だけでしょうか。
一度退場して再登場。なんと、「時に愛は」。この曲はほぼ原曲通りのアレンジ。あまりに原曲がよくできていて、さすがの小田さんも手がつけられない、そんな曲なのかもしれません。小田さんのギターソロも久々に聴くことができます。ラストは小田さん、栗尾さんの二人で「I LOVE YOU」。再度退場します。ふと前方を見ると、真っ白なスーツに身を包んだ小田さんのお父さんが関係者らしき人たちに挨拶をして退場していました。
3回目の登場。そして本日2回目の「キラキラ」。合唱を促すかのように後ろのスクリーンに歌詞も流れます。そして、最後はアニメーションが流れ、エンディングとなりました。
今回のライブで印象に残ったのはいづみちゃんのコーラス、バンドのまとまり、そしてはじけて楽しそうな小田さんの姿でした。集大成的な選曲とも相まって、現在の小田さんが考える理想的なライブになったのではないでしょうか。前日にはカウントダウンを匂わす発言もあったようでこれから見逃せません。映画については...あまり語りたくないようでした(よしよし(笑))。
1.my home town
2.風の街
3.春風に乱れて
4.愛を止めないで
5.夏の日
6.昨日 見た夢
7.Oh!Yeah!
8.さよなら
9.僕等の時代
10.勝手に寂しくならないで
11.woh woh
ご当地紀行
12.だからブルーにならないで
13.愛の中へ
14.忘れてた 思い出のように
15.ラブ・ストーリーは突然に
16.伝えたい事があるんだ
17.キラキラ
18.風の坂道
19.君住む街へ
EC
1.海へ続く道(加藤いづみ)
2.Far East Club Band メドレー
3.またたく星に願いを
4.Yes-No
EC2
1.時に愛は
2.I LOVE YOU
EC3
1.キラキラ
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