ユーミン スペクタクル シャングリラU(2003年9月13日 横浜アリーナ)

 音楽とサーカスとシンクロとアイスショウを融合させたシャングリラから4年。松任谷夫妻が再びチャレンジしたシャングリラUの日本最終公演地である横浜へ行ってきました。
 まず、会場でびっくりしたのが、お客さんの層。子供や老人がけっこう多かったこと。普段はコンサートにはなかなか連れて来づらいものですが、サーカスもあるということで来たっていう感じのファミリーが多かったです。それと、普段ユーミンを聞かなさそうな人たち。このあたりはぺちゃくちゃしゃべっていてうるさいこと。特に文句が多い。こんなんで10000円以上取るのか、とか。だったら最初からくるなっちゅーの。決して安くないんだから。おそらく、曲には興味が無いんでしょうねぇ。
 ほぼ時間通りに客電が落ちて、ステージ上には道化が登場。ちょっと長いかな?と思いながら、カウントダウンからいよいよユーミンが登場。「LOVE WARS」で最初から飛ばします。が、MCの後からペースダウン。どちらかといえば地味な選曲で淡々とショウは進んでいきます。アイスショウを中心に時折空中サーカスを交えながらのステージ。ストーリー仕立ての内容にあった選曲は、普段のライブでは聞くことが無い曲も多く、ファンとしてはうれしい限りかも。
 ゆったりとした構成に観客が夢うつつになったところで、目覚ましが鳴り響くように「リフレインが叫んでる」「WANDERERS」でヒートアップ。海賊のコスチュームに身を包んで、火や空中技を駆使したステージとなります。そして、一転、海賊ということで「二人のパイレーツ」。この曲もとても久しぶりですね。続く、「Nobody Else」では大きな風船型のネプチューン、トランポリンと空中サーカス。そして、いよいよハイライトともいえる空中ブランコは「Happy Birthday to You」で素晴らしい演技を披露してくれました。シャングリラの航海の終わりを告げる「航海日誌」から、ラストはこのイベントのテーマ曲でもある「SHANGRILAをめざせ」でいったん、暗転。
 アンコールはピアノロールからいきなりはじまる「SWEET DREAMS」。ここでもブランコが効果的に使われました。いよいよ本当のラスト曲となる「雪月花」。最後の見せ場はメンバー紹介。30人を超える全メンバーを、ユーミンはカンペも見ずに紹介するのです。これだけもすごいかも。
 遭難したシャングリラ号を探して、ユーミンが夢の世界を彷徨うというストーリーのある今回のシャングリラは、とにかくなんでも詰め込んでしまったTと比べてかなりこなれていたように思います。ただ、前半はかなりゆったりとしてしまって人によっては退屈に感じたかも。また、3回登場する道化によるコーナーも、マジック仕立ての1回を除いては、意図が判りづらいものでした。マンタは、この道化がキーポイントだと言ってましたが、そうした意図は観客には伝わらなかったんじゃないのかな。
 ユーミンはシャングリラVで会いましょうと行ってましたが、きっとそれは今回以上の産みの苦しみがあるのでは、と思います。期待半分、不安半分でそのときを待ちたいと思います。

1.LOVE WARS
2.Delphine
3.砂の惑星
4.Glory Birdland
5.ずっとそばに
6.輪舞曲
7.夢の中で〜We are not alone,forever
8.ダイアモンドの街角
9.かんらん車
10.リフレインが叫んでる
11.WANDERERS
12.二人のパイレーツ
13.Nobody Else
14.Happy Birthday to You 〜ヴィーナスの誕生
15.航海日誌
16.SHANGRILAをめざせ
EC1.SWEET DREAMS
EC2.雪月花

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